FIRE後3年目、株式投資で意識するようになったこと
FIREを達成してから3年目。
現在も、高配当バリュー株を中心とした中長期投資を基本に、株式投資を続けています。
※ 投資信託等の比率を上げ、分散投資へのシフトも実施中私の投資スタイルは、短期間で株価の値上がりを狙うというよりも、企業価値や配当利回りを意識しながら、長期的な資産形成を目指すものです。
ただし、資産形成に取り組んでいた頃には、何度も失敗を経験しました。
その中でも、特に反省しているのが、保有株が急騰したときに利益確定をためらい、結果的に利益を減らしたり、大きな損失を出したりしたことです。
株価が上昇すると、どうしても欲が出てしまいます。
「もう少し上がるのではないか」 「ここで売るのはもったいない」 「一時的に下がっても、また上昇するはずだ」
こうした考えが頭をよぎり、適切なタイミングで利益確定ができませんでした。
今回は、私自身の失敗を振り返りながら、急騰時の利益確定について考えていること、そしてFIRE後の資産運用で大切にしている考え方を紹介します。
資産形成時に繰り返していた株式投資の失敗
1.株価が急騰しても利益確定せず、さらなる上昇を期待する
保有している銘柄の株価が大きく上昇すると、含み益が増えていきます。
本来であれば、当初の投資方針や目標に照らし合わせて、利益確定を検討すべき場面です。
ところが、実際にはそう簡単に割り切れませんでした。
株価が上がれば上がるほど、「まだ上がるかもしれない」という期待が強くなります。
結果として、利益確定を先送りしてしまうのです。
さらに悪いことに、急騰した株価を見て、追加投資をしてしまうこともありました。
すでに株価が大きく上昇しているにもかかわらず、さらなる値上がりを期待して高値で買い増してしまう。
もちろん、株価が上昇したからといって、必ず下落するわけではありません。そのまま上昇を続ける銘柄もあります。
しかし、急騰後の追加投資は、購入価格が高くなる分、株価が反落したときの影響も大きくなります。
利益を確保するどころか、欲を出したことでリスクを増やしていたのです。
2.株価が失速しても、再上昇を期待して売れない
株価が急騰した後、いつまでも上昇が続くとは限りません。
上昇の勢いが弱まり、株価が横ばいになったり、徐々に下落したりすることもあります。
そのような場面でも、私はすぐに利益確定することができませんでした。
「少し調整しているだけだろう」 「もう一度、高値を更新するかもしれない」 「今売ると、その後の上昇を取り逃してしまう」
こうした期待から、売却の判断を先送りしてしまいます。
一度大きく上昇した銘柄ほど、再び上昇することへの期待も大きくなりがちです。
しかし、実際に再上昇するかどうかは分かりません。
株価が失速しているにもかかわらず、過去の高値や含み益にとらわれて判断を先延ばしにすると、せっかくの利益を失う可能性があります。
利益確定を先送りした結果、2つのパターンに陥った
このような取引を繰り返した結果、私の場合は大きく分けて2つのパターンに陥ることが多くありました。
パターン1:株価が戻ったところで薄利確定
株価が下落しても、しばらくは再上昇を期待して保有を続けます。
その後、株価が多少戻ると、今度は「これ以上下がる前に売っておこう」と考えるようになります。
結果として、当初は大きな含み益があったにもかかわらず、最終的にはわずかな利益で売却することになりました。
もちろん、利益が出ていること自体は悪いことではありません。
ただ、急騰時に利益確定を検討していれば、もっと余裕を持って売却できた可能性があります。
大きな含み益を目の前にしながら、欲を出したことで利益を減らしてしまった。この点は大きな反省材料です。
パターン2:再上昇を期待して保有し続け、大きな損失を出す
もう一つは、さらに深刻なパターンです。
株価が失速して下落に転じても、「いずれ再上昇するだろう」と期待して保有を続けます。
しかし、期待に反して株価の下落が続くこともあります。
気づいたときには含み益がなくなり、含み損に転じている。
それでも売却をためらい、結果として大きな損失を抱えてしまうことがありました。
投資で難しいのは、株価が下がったことそのものよりも、自分の期待を優先して、当初決めておくべき判断基準を守れなくなることなのだと思います。
株価が再上昇する可能性はあります。しかし、その可能性に期待することと、保有し続けることが合理的かどうかは別の問題です。
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急騰時の利益確定で意識している3つのルール
こうした失敗を経験したことで、現在は株価が急騰したときの対応を、あらかじめ考えておくことが重要だと感じています。
1.利益確定の目安を事前に決めておく
まず意識しているのが、利益確定の目安を明確にしておくことです。
株価が上昇してから売却を考えると、「もう少し上がるかもしれない」という感情が入りやすくなります。
そのため、購入時や保有銘柄を見直す際に、どのような状況になったら利益確定を検討するのか、あらかじめ決めておくことが大切です。
例えば、次のような基準が考えられます。
- 購入価格から一定の割合まで上昇したら、一部を利益確定する
- 株価が短期間で急騰した場合は、保有比率を見直す
- 業績や企業価値に対して株価が割高になったと判断したら、売却を検討する
- 投資した理由が崩れた場合は、含み益の有無にかかわらず保有方針を見直す
重要なのは、すべての銘柄に同じ利益確定ラインを適用することではありません。
銘柄の値動きや業績、配当方針、購入時の投資判断などを踏まえて、自分なりの基準を持つことです。
また、株価が上昇したという理由だけで、機械的にすべて売却する必要もありません。
自分の投資方針に沿って、冷静に判断できる仕組みを作ることが大切だと考えています。
2.一度にすべて売らず、段階的に利益確定する
もう一つ意識しているのが、保有株を一度にすべて売却するのではなく、一定の条件に達した段階で一部ずつ利益確定する方法です。
株価が急騰したとき、すべて売却してしまうと、その後さらに株価が上昇した場合に後悔することがあります。
反対に、まったく売却しなければ、株価が下落したときに利益を失う可能性があります。
そこで、一部を利益確定しながら、残りの株式は引き続き保有するという考え方です。
例えば、保有株の一部を最初の目標水準で売却し、その後さらに上昇した場合には、次の目標水準で追加の利益確定を検討します。
こうすることで、利益をある程度確保しながら、その後の上昇にも対応できます。
もちろん、分割して売却すれば必ず利益が増えるわけではありません。売却後に株価が下落することもあれば、そのまま上昇を続けることもあります。
それでも、私にとっては、利益をすべて取り切ろうとするのではなく、利益の一部を確保することを優先するという考え方が、過去の失敗を防ぐうえで重要になっています。
3.急騰した銘柄への高値での追加投資を慎重にする
株価が急騰しているときは、投資判断が強気に傾きやすくなります。
保有している銘柄であれば、値上がりによって企業への期待も高まり、「もっと買っておけばよかった」と感じることもあります。
しかし、その感情だけで追加投資をすると、購入価格が上がり、保有資産全体のリスクが大きくなる可能性があります。
高配当バリュー株を中心とする中長期投資では、株価の勢いだけでなく、企業価値や業績、配当の持続性、現在の株価水準などを確認することが重要です。
急騰しているから買うのではなく、改めて投資する価値があるかを考える。
この意識を持つことが、感情に流された取引を減らすことにつながると考えています。
FIRE後の投資では、資産を増やすこと以上に守ることが重要
資産形成に取り組んでいた頃と、FIRE後では、株式投資に対する考え方も変わりました。
資産形成期には、資産を増やすことが大きな目標になります。
そのため、多少の値動きやリスクを受け入れながら、資産の成長を目指すという考え方もあります。
一方、FIRE後は、すでに形成した資産を生活の基盤として考える必要があります。
もちろん、FIRE後も資産を増やすことは大切です。インフレへの対応や将来の支出、長期的な資産寿命などを考えれば、資産運用を続ける意味は十分にあります。
ただし、資産を増やすことだけに意識が向き、必要以上にリスクを取ってしまうのは避けたいところです。
特に、株価の急騰局面では、含み益が増えることで気持ちが大きくなり、強気な投資判断をしやすくなります。
しかし、急騰によって増えた含み益も、売却しなければ確定した利益ではありません。
株価が反落すれば、短期間で含み益が大きく減少することもあります。
だからこそ、FIRE後は資産を増やすことだけでなく、これまで築いてきた資産を大きく減らさないための投資判断を意識することが重要だと考えています。
高配当バリュー株の中長期投資でも、利益確定は必要
私の基本的な投資スタイルは、現在も高配当バリュー株を中心とした中長期投資です。
短期的な株価の上下に一喜一憂するのではなく、企業の業績や財務状況、配当の持続性、株価水準などを確認しながら投資することを重視しています。
そのため、株価が少し上昇したからといって、すぐに売却するわけではありません。
配当を受け取りながら長期保有することに合理性がある銘柄であれば、保有を継続するという選択肢もあります。
一方で、株価が短期間で大きく上昇した場合には、当初想定していた投資価値と現在の株価を比較し、保有比率や利益確定の必要性を見直します。
また、企業の業績や配当方針が悪化した場合など、投資した理由そのものが変わってしまったときには、長期保有にこだわりすぎないことも重要です。
中長期投資とは、何があっても売らずに持ち続けることではありません。
企業価値や投資目的を確認しながら、保有を継続するか、買い増すか、一部を売却するかを判断していくことだと考えています。
まとめ:FIRE後は欲張りすぎず、資産を守る投資を意識する
これまでの株式投資を振り返ると、保有株が急騰したときに利益確定をためらい、さらなる上昇を期待してしまうことが、失敗につながる大きな要因でした。
その結果、薄利での利益確定に終わったり、株価が下落に転じて大きな損失を抱えたりすることがありました。
こうした経験を踏まえ、現在は次の点を意識しています。
- 利益確定の目安をあらかじめ決めておく
- 一度にすべて売却せず、条件に応じて段階的に利益確定する
- 急騰した銘柄への高値での追加投資は慎重に判断する
- 株価だけでなく、企業価値や業績、配当の持続性を確認する
- FIRE後は資産の成長だけでなく、資産を守ることも重視する
株式投資では、利益を最大化しようとするほど、売却の判断が難しくなることがあります。
しかし、最高値で売却することを目指す必要はありません。
ある程度の利益を確保し、残りの保有株でその後の上昇を狙う。そうした考え方も、長く投資を続けるための一つの方法です。
FIRE後の生活では、投資で大きな利益を得ることだけが目的ではありません。築いてきた資産を活用しながら、安心して生活を続けられることも大切です。
私自身、FIRE後3年目を迎え、以前よりも資産を守ることを意識した取引を行うようになりました。
今後も高配当バリュー株を中心とした中長期投資を基本にしながら、欲張りすぎず、無理なリスクを取らず、長く続けられる資産運用を目指していきたいと思います。
※本記事は筆者個人の投資経験や考え方を紹介するものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあり、投資判断はご自身の責任で行ってください。





